え?肉体関係はない?

今回の新着情報は、
夫の不倫相手に慰謝料請求した場合の相手の反論のお話です。

夫の不倫相手に慰謝料請求をしますと、
不倫相手からさまざまな反論が返って参りますが、

「私、ご主人とそんな関係になっていません!」

夫の不倫相手が、「肉体関係はなかった」と主張した場合にも
慰謝料請求できるかどうかが気になります。

この点、初期の裁判例によれば、不貞行為訴訟における保護法益は、
(法によって守られるべき利益は)「夫権」「妻ノ権利」とされ、

夫や妻に対する貞操請求権(貞操を守るよう要求する権利)を
不貞訴訟における保護法益とする見解が数多く見られました。

しかし、近時の裁判例によれば、不貞訴訟における保護法益は、
上記の貞操請求権や貞操信頼権ではなく、

「婚姻共同生活の維持という権利または法益保護に値する利益」
と理解されるようになりました。

すなわち!

最高裁は、第三者が婚姻共同生活に違法に介入して、
夫婦を破壊に導くようなことをすれば不法行為が成立するとし、

第三者が夫と肉体関係を結んだことが、
違法性を認めるための絶対要件ではないと判示しました。

(最高裁 平成8年3月26日判決)

そのため、たとえば、肉体関係はなくても
性交類似行為があった場合、夫に離婚を強く要求した場合、

妻子のある夫と昼夜を問わずメールやLINEをして
夫婦関係を悪化させた場合など、

肉体関係がなくても、夫婦関係を破綻させる交流があった場合も、
不貞行為の訴訟においては不法行為が成立します。

東京地裁 平成17年11月15日判示
東京地裁 平成22年12月21日判示 他

以上、夫の不倫相手が肉体関係を否定したとしても、
慰謝料請求をあきらめるのはまだ早い!

ふくやま mirai 離婚相談室


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