離婚調停を検討している方や、すでに手続きを始めている方にとって、もっとも気になることの一つが「いつ終わるのか」という期間の問題ではないでしょうか。
夫婦の関係を解消するための話し合いは、精神的にも体力的にも大きな負担がかかるため、できるだけ早く解決したいと願うのは自然なことです。
離婚調停の期間は、一般的に半年から1年程度が目安とされていますが、個別の事情によってその長さは大きく変わります。
話し合いがスムーズに進むこともあれば、親権や財産分与などの条件で折り合いがつかず、予想以上に長引いてしまうケースも少なくありません。
この記事では、統計データに基づいた平均的な審理期間や、調停が行われる回数、さらには期間が長くなる要因について詳しく解説します。
先の見えない不安を解消し、これからの生活に向けた見通しを立てるための参考にしてくださいね。
なお、具体的な進め方や個別の状況に応じた法的判断については、信頼できる弁護士などの専門家へ相談することをお勧めします。
正確な手続きについては、必ず管轄の家庭裁判所の公式サイトなどで最新の情報を確認するようにしてください。
記事のポイント
- 離婚調停の平均期間は半年から7か月程度である
- 全体の約9割が1年以内に手続きを終えている
- 調停は月に1回程度のペースで合計2〜5回開かれる
- 親権や財産分与に争いがあると1年を超えることもある
離婚調停の期間は平均半年から1年程度
- 統計からみる平均的な審理期間の目安
- 半年以内に終了するケースは約5~6割
- 実施される期日の回数と開催頻度
- 1回の調停にかかる時間と当日の流れ
- 申立てから第1回期日までの待機期間
- 調停成立から戸籍に反映されるまでの日数
- スムーズに話し合いがまとまる事例の特徴
統計からみる平均的な審理期間の目安
離婚調停にかかる期間について、まずは全体像を把握しておきましょう。
最高裁判所が公表している司法統計によると、婚姻関係調停(離婚調停を含みます)の平均的な審理期間は約7.4か月とされています。
多くの実務現場や専門家の解説でも、平均して6か月から7か月程度で一つの区切りを迎えるケースが一般的だと考えられています。
もちろんこれはあくまで平均値であり、実際には数か月で終わる方もいれば、1年以上の時間を要する方もいらっしゃいます。
審理期間の分布を詳しく見てみると、以下のような傾向があることが分かります。
これを見ると、多くのケースが1年という枠組みの中で解決していることがイメージしやすいかもしれません。
| 審理期間の目安 | 該当する割合(概算) |
|---|---|
| 6か月以内 | 約50〜60% |
| 1年以内 | 約87% |
| 2年超 | 約1% |
このように、ほとんどの離婚調停は1年以内に終了しており、2年を超えるような長期戦になるのは極めて稀なケースと言えます。
平均的な「半年から7か月」という数字を一つの目安として持っておくことで、心の準備もしやすくなるのではないでしょうか。
ただし、ご自身のケースが平均通りに進むかどうかは、相手方との合意の度合いや争点の数によって左右されます。
まずは「一般的には半年強かかるものだ」とゆったり構えておくことが、精神的な安定につながるかもしれませんね。
半年以内に終了するケースは約5~6割
離婚調停を申し立てた方のうち、実は半数以上の方が半年以内に手続きを終えています。
統計データによれば、約5割から6割の事件が6か月以内に終了しており、意外と早く決着がつくケースも多いことが分かります。
半年以内に終わるケースの多くは、調停が不成立に終わる場合も含みますが、話し合いによって円満に解決する割合も決して低くありません。
特に、別居期間がある程度長く、お互いに「離婚すること」自体には同意しているような状況では、条件面だけの整理で済むため進展が早くなります。
短期間で終了するケースに見られる主な要素を整理してみましょう。
以下のような状況にある場合は、半年以内の解決を期待できる可能性が高いと言えます。
- 離婚すること自体に双方が合意している
- 未成年の子どもがおらず、親権争いがない
- 分与すべき財産がシンプルで把握しやすい
- お互いが感情的になりすぎず、譲歩の姿勢がある
このように、大きな対立要素が少ない場合には、月1回の調停を3回から4回ほど重ねるだけで、半年以内に調停が成立します。
逆に言えば、こうした条件が揃っていない場合には、平均よりも少し時間がかかると考えておいたほうが無難かもしれません。
もちろん、早く終わらせることだけが正解ではなく、納得のいく条件を提示することも大切です。
期間の短さにこだわりすぎず、守るべき条件と譲れるポイントのバランスを意識しながら進めていくのが良いでしょう。
実施される期日の回数と開催頻度
離婚調停の期間を考える上で欠かせないのが、裁判所へ行く回数、つまり「期日」の回数と、その間隔です。
一般的に、離婚調停は平均して2回から5回程度の期日で終了することが多いと言われています。
回数の目安としては、3回から4回前後で「成立(合意)」または「不成立(合意不可)」の結論が出ることが典型的なパターンです。
1回の調停で決まることは非常に珍しく、何度か話し合いを重ねることでお互いの妥協点を探っていくのが通常の流れになります。
開催頻度については、おおむね1か月から1.5か月に1回のペースで指定されることが一般的です。
家庭裁判所のスケジュールや調停委員の予定、そして双方の都合を調整するため、どうしても次回の開催まで1か月程度の空き時間が生じてしまいます。
この開催ペースをもとに、全期間のスケジュールをシミュレーションしてみましょう。
以下は、4回の期日が行われる場合の標準的な進み方の一例です。
| 回数 | 経過時間の目安 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 第1回 | 申立てから1〜1.5か月後 | 双方の主張の確認 |
| 第2回 | 申立てから2〜3か月後 | 争点の整理と反論 |
| 第3回 | 申立てから3〜4.5か月後 | 具体的な条件の提示と調整 |
| 第4回 | 申立てから4.5〜6か月後 | 最終合意または不成立の判断 |
このように、1回ごとの間隔が空くため、たとえ4回で終わったとしても半年程度の期間が必要になるわけですね。
「なかなか次が決まらない」と焦ることもあるかもしれませんが、この間隔は準備期間として有効に活用するのが賢明です。
1回の調停にかかる時間と当日の流れ
調停当日は、どれくらいの時間拘束されるのか不安に思う方も多いでしょう。
通常、1回の離婚調停にかかる時間は、約2時間程度と設定されていることがほとんどです。
調停は、基本的に申立人と相手方が顔を合わせないように配慮して進められます。
待合室も別々に用意されており、調停委員がそれぞれの部屋を交互に訪れて話を聞く、あるいは交代で調停室に呼ばれるという形式がとられます。
1回の調停(約2時間)の中での具体的な時間配分のイメージを確認しておきましょう。
あくまで一般的な例ですが、以下のようなリズムで話し合いが進んでいきます。
- 最初の30分:申立人(呼び出した側)の話を聞く
- 次の30分:相手方(呼び出された側)の話を聞く
- 中盤の30分:申立人への再確認や条件提示
- 最後の30分:相手方への回答確認と次回日程の調整
このように、一人あたり30分程度の持ち時間が2回まわってくるようなイメージですね。
自分が話していない時間は待合室で待機することになるため、本を読んだりメモを整理したりして過ごす方が多いようです。
調停は平日の日中(10時から17時の間)に行われるため、お仕事をされている方は休暇の調整が必要になります。
2時間といっても、前後の移動時間や精神的な疲れを考慮すると、半日程度は余裕を見ておいたほうが安心かもしれませんね。
申立てから第1回期日までの待機期間
離婚調停は、裁判所に書類を出したその日から話し合いが始まるわけではありません。
申立てを行ってから実際に第1回の調停が開かれるまでには、一定の待機期間が必要になります。
まず、裁判所が提出された書類を審査し、受理してから「第1回期日」を決定するまでに約2週間から1か月程度かかります。
この間に、裁判所から相手方に対して「調停が開かれるので出席してください」という呼出状(通知)が送られます。
実際の第1回期日が設定されるのは、申立てから約1か月から1.5か月後になるのが一般的です。
相手方の手元に通知が届き、仕事などの予定を調整するための期間も考慮されるため、どうしてもこれくらいの時間はかかってしまうのですね。
申立て後の大まかな流れを整理すると、次のようになります。
この期間は何も進んでいないように感じて不安になりやすいですが、裁判所が着実に準備を進めてくれている時期です。
1. 裁判所へ申立書を提出する
2. 裁判所が内容を確認し、担当する調停委員を決定する
3. 裁判所が第1回の開催日を決め、双方へ呼出状を発送する(申立てから約2週間〜1か月)
4. 指定された日に第1回調停が開催される(申立てから約1〜1.5か月)
「明日すぐに話し合いたい」と思っても、法的な手続きにはどうしても準備期間が必要となります。
この1か月ほどの間に、自分が伝えたいことや希望する条件をメモにまとめておくなど、有意義に過ごすようにしてくださいね。
調停成立から戸籍に反映されるまでの日数
調停で無事に合意に達しても、その瞬間に戸籍が書き換わるわけではないことに注意が必要です。
「調停の終了」と「戸籍上の離婚成立」の間には、さらに数週間から1か月程度の時間がかかるのが通常です。
調停が成立すると、裁判所で話し合いの内容をまとめた「調停調書」という公的な書類が作成されます。
この書類は、裁判所の書記官が作成するため、手元に届く(謄本を取得できる)までに数日から1週間程度かかります。
その後、調停成立の日から10日以内に、市区町村役場へ「離婚届」と「調停調書の謄本」を提出しなければなりません。
役場での受理後に戸籍の書き換え作業が行われますが、これにはさらに数日から2週間ほどを要することがあります。
調停成立後のスケジュールを簡単にまとめてみましょう。
ここでもいくつかのステップを踏む必要があることがわかります。
- 調停成立:その場で離婚の合意が確定する
- 調書作成:裁判所で正式な書類ができる(数日〜1週間)
- 役場へ届出:調書を持って離婚届を提出する(成立から10日以内)
- 戸籍反映:役場での処理が完了し、新しい戸籍ができる(1〜2週間)
申立てから調停成立までで平均6〜7か月ですが、戸籍が新しくなるまでを含めると、トータルでプラス1か月程度は見込んでおくとスムーズです。
新しい生活に向けた公的な手続き(児童扶養手当の申請や氏の変更など)は、この戸籍ができてから本格的に始まることになります。
スムーズに話し合いがまとまる事例の特徴
多くの離婚調停が半年から1年かかる中で、例外的に3か月程度でスピード解決するケースもあります。
短期間で納得のいく結論を出せる事例には、いくつか共通する特徴が見られます。
まず、もっとも大きなポイントは「離婚すること」自体にお互いが納得しており、話し合いの焦点が「条件面」だけに絞られていることです。
一方が離婚を拒否している状態からスタートすると、説得だけで数回を費やしてしまいますが、前提が一致していれば最初から具体的な数字やルールの議論に入れます。
次に、財産分与や養育費の算定に必要な資料が、最初から完璧に揃っていることも重要です。
通帳のコピー、源泉徴収票、不動産の査定書などが事前に整理されていれば、調停委員もすぐに具体的なアドバイスができ、確認のための空転を防げます。
スムーズに進む事例の特徴をリストで整理しました。
これらが揃っていると、平均期間よりも早く終わる可能性が高まります。
- 当事者双方が解決に対して前向きな姿勢を持っている
- 感情的な非難を避け、論理的に話し合いができる
- 弁護士などの代理人がついており、法的な論点が整理されている
- 子どもの親権や面会交流について、すでにある程度の合意がある
調停を早く終わらせる秘訣は、相手を打ち負かすことではなく「お互いが受け入れられる着地点」をいかに早く提示できるか、という点にあります。
事前に譲れる部分と譲れない部分を明確にしておくだけでも、調停のスピード感は大きく変わってくるはずですよ。
離婚調停の期間を左右する要因と注意点
- 最短1~2か月で解決する割合
- 1年以上の長期化を招きやすい争点の種類
- 親権や面会交流で対立が生じた際の影響
- 財産分与の調査にかかる手間
- 日程変更や欠席による手続きの遅延
- 感情的な対立が合意形成を妨げるリスク
- 不成立や裁判移行の可能性
- 離婚調停の期間と平均的な流れの総括
最短1~2か月で解決する割合
離婚調停を申し立てた方のなかには、「できれば1回か2回の話し合いで終わらせたい」と考える方もいらっしゃいます。
理論上は、第1回の期日で双方が完全に合意すれば、申立てから1〜2か月程度で調停を成立させることは可能です。
しかし、現実に1か月以内に終了するケースは全体の約2%程度しかありません。
これは、申立てから最初の期日が開かれるまでに1か月ほどかかるという仕組み上、よほど特殊な事情がなければ物理的に難しいからです。
最短で終わるケースというのは、例えば「離婚することや条件はすべて決まっているが、強制執行力を待たせるために調停調書を作りたい」といった事務的な目的の場合がほとんどです。
あるいは、調停が始まってすぐに一方が全面的に譲歩し、話し合いの余地がなくなった場合などに限られます。
一般的な離婚の悩みを持って調停に臨む場合、1〜2か月での解決は「かなり稀なスピード解決」だと考えておきましょう。
焦って無理に短縮しようとすると、後から「あんな条件で合意しなければよかった」と後悔することにもなりかねません。
早い解決はメリットもありますが、それ以上に「納得感のある解決」を目指すことが、その後の人生にとっては重要かもしれません。
スピード解決はあくまで理想としつつ、じっくり話し合う覚悟を持っておくことを私としてはお勧めします。
1年以上の長期化を招きやすい争点の種類
一方で、離婚調停が平均を超えて1年以上、長い場合には2年近く続いてしまうケースもあります。
統計では1年を超えるケースは約1割強とされていますが、その背景には必ずと言っていいほど「複雑な争点」が存在します。
もっとも長期化しやすいのは、お互いの主張が平行線で、客観的な証拠だけでは解決できない問題がある場合です。
例えば、一方が「絶対に離婚したくない」と強く主張している場合や、相手の浮気や不当な扱い(DVなど)を巡って事実関係が激しく争われているケースなどです。
調停委員は、双方が納得できるまで粘り強く話を聞いてくれますが、それは同時に「時間がかかる」ということでもあります。
長期化を招きやすい主な争点を比較表にまとめてみました。これらに心当たりがある場合は、少し長めの期間を想定しておくと良いでしょう。
| 争点の種類 | 期間が延びやすい理由 |
|---|---|
| 離婚の可否 | 一方に離婚意思がない場合、説得に時間がかかるため |
| 親権の帰属 | 子どもの福祉を優先し、調査官による調査が必要になるため |
| 不貞・DVの慰謝料 | 不法行為の有無や程度の立証に時間がかかるため |
| 特有財産の主張 | 婚姻前から持っていた財産の証明が困難な場合があるため |
争点が多いほど、一つ一つの問題を解決するのに回数を要するため、自然と期間は延びていきます。
もしご自身のケースで上記のような項目が含まれているなら、長期戦を見越して弁護士に相談するなど、戦略的な対応を検討してみてくださいね。
親権や面会交流で対立が生じた際の影響
お子さんがいらっしゃるご家庭の離婚調停で、もっとも時間がかかる要因の一つが「子どもに関する争い」です。
親権の奪い合いや、離婚後の面会交流のルール作りで対立が深まると、解決までに8か月から1年以上かかることも珍しくありません。
なぜ子どもに関する争いが長期化するのかというと、裁判所が「子どもの福祉(利益)」を最優先に考えるためです。
親同士が口頭で主張し合うだけでなく、専門家である「家庭裁判所調査官」が介入し、慎重な調査を行うステップが加わることが大きな理由です。
調査官は、親の家庭環境を訪問して確認したり、お子さんの学校や幼稚園での様子をヒアリングしたりすることもあります。
こうした調査プロセスには数か月の時間が必要になるため、通常の調停よりも開催回数が増え、結果として期間が大きく延びてしまいます。
親権や面会交流で議論が停滞した際に発生する具体的な作業を挙げます。
これらの手続きが入ると、通常のペースよりもさらに数か月の上乗せが考えられます。
- 家庭裁判所調査官による試行面会(実際に会う様子の観察)
- 親の監護能力や居住環境に関する詳細なレポート作成
- 子ども自身の意向を確認するための面談
- 段階的な面会交流の実施(回数を少しずつ増やす等)の試行
子どもたちの将来に関わる重要な決定ですから、時間をかけて慎重に進めることは決して悪いことではありません。
しかし、親同士の感情的な対立がお子さんに悪影響を及ぼさないよう、冷静に話し合いを進める姿勢が何よりも大切だと言えるでしょう。
財産分与の調査にかかる手間
お金に関する問題、特に「財産分与」の対象が多岐にわたる場合も、調停期間を長引かせる大きな要因となります。
夫婦で築き上げた財産を半分に分けるというシンプルな原則ですが、その「財産がどこに、いくらあるか」を確定させる作業に手間取ることが多いのです。
例えば、一方が財産を隠している疑いがある場合や、預貯金の履歴を数年分遡って確認する必要がある場合などは、資料の取り寄せだけで数か月が過ぎてしまいます。
また、不動産の価値を巡ってお互いの主張する査定額が異なると、どちらが妥当かを議論するために追加の証拠が必要になります。
事業を営んでいる場合や、株式、退職金の見込み額、さらには保険の解約返戻金など、評価が難しい財産が含まれているとさらに複雑です。
これらを一つずつ丁寧に洗い出し、お互いが納得するリストを作るには、相当な回数の調停を重ねなければなりません。
財産分与の調査をスムーズに進めるための難易度の目安を確認しておきましょう。
ご自身の状況がどこに当てはまるか、一度チェックしてみてください。
| 財産の内容 | 調査の難易度 | 期間への影響 |
|---|---|---|
| 預貯金のみ | 低 | 比較的スムーズ |
| 自宅(ローンあり) | 中 | 査定やオーバーローンの確認で数回追加 |
| 自営業・非上場株式 | 高 | 会社の資産評価が必要になり長期化しやすい |
| 隠し財産の疑い | 極めて高 | 調査嘱託などの法的手段が必要になり大幅に遅延 |
財産分与での停滞を防ぐには、申立て前の段階で可能な限り通帳や証券のコピーなどの資料を集めておくことが重要です。
もし相手が協力的でない場合は、裁判所の手続きを通じて開示を求めることになりますが、それには時間と労力がかかることを覚悟しておきましょう。
日程変更や欠席による手続きの遅延
離婚調停が長引く原因には、争点の内容だけでなく、手続きの「進め方」に起因するものもあります。
その代表的な例が、当事者の一方による頻繁な日程変更や、理由のない欠席です。
調停期日は、裁判所・調停委員・申立人・相手方の4者のスケジュールを調整して決定されます。
誰か一人の都合が悪くなると、次回の期日がさらに1か月先、2か月先へと後ろ倒しになってしまいます。
特に、仕事が忙しい時期や遠方に住んでいる場合などは、スケジュールの調整がつかずに開催間隔が空いてしまいがちです。
また、相手方が調停をわざと長引かせようとして、あえて出席しなかったり、直前で延期を申し出たりするケースも見受けられます。
調停はあくまで話し合いの場であるため、本人が来ないことには議論が進まず、その回は「空転」という形になってしまいます。
日程の遅延を招く要因として、以下のようなケースによく遭遇します。
こうした事態が重なると、本来半年で終わるはずのものが1年以上に膨れ上がってしまいます。
- 相手方が呼出状を受け取らない、または無視して欠席する
- 期日の直前になって「仕事で行けなくなった」と変更を求める
- 弁護士の交代や選任のために一旦手続きを中断する
- 体調不良や家庭の事情で何度も延期が繰り返される
こうした遅延を防ぐには、なるべく早い段階で相手方にも誠実な対応を促すことや、必要であれば弁護士を代理人に立てて、本人が出席できない場合でも手続きを進められるようにする工夫が有効です。
ただ、どうしても相手の協力が得られない場合は、調停を早めに見切り、次のステップである「離婚裁判」を検討する必要があるかもしれません。
感情的な対立が合意形成を妨げるリスク
離婚調停を長引かせる最大の目に見えない壁は、当事者間の「強い感情的対立」です。
どれほど法的な理屈を並べても、お互いに「相手を許せない」「少しでも損をさせたい」という気持ちが強いと、話し合いは1ミリも前に進みません。
調停の場では、ついつい過去の愚痴や相手の非を並べ立ててしまいがちです。
しかし、調停委員は「どちらが悪いか」を裁く裁判官ではないため、過去の言い争いに終始してしまうと、本来決めるべき「これからの条件」の議論が進まなくなります。
一方が攻撃的な姿勢を崩さないと、相手方も心を閉ざしてしまい、本来なら譲歩できたポイントでも頑なに拒否するようになるという悪循環に陥ります。
このような感情のぶつかり合いは、調停委員が双方の気持ちをなだめるのに多大な時間を要する原因になります。
結果として、1回の期日で話が進まず、何度も同じ議論を繰り返すことになり、気がつけば1年以上経過していたということも珍しくありません。
感情的な対立を乗り越え、期間を短縮するための意識すべき心構えを共有します。
これらを意識するだけでも、調停の進み方は大きく変わるはずですよ。
- 調停の目的は「過去の清算」ではなく「未来の生活設計」だと割り切る
- 相手の嫌な部分ではなく、提示された「数字」や「条件」に集中する
- 調停委員を自分の味方にするために、冷静かつ誠実な態度を心がける
- 100点満点の勝利ではなく、70点の合意を目指す柔軟性を持つ
私としても、傷ついた気持ちを抱えながら冷静に振る舞うことがいかに難しいかは想像に難くありません。
しかし、少しでも早く新しい生活をスタートさせるためには、どこかで感情の折り合いをつけることが、結果として自分自身を助けることにつながります。
不成立や裁判移行の可能性
最後に、期間の終わり方としての「不成立」と、その後の流れについても触れておく必要があります。
平均的な期間を過ぎても合意に至らない場合、調停は「不成立」として終了することになります。
不成立になるタイミングは、調停委員が「これ以上話し合いを続けても合意の見込みがない」と判断した時です。
一般的には4〜6回程度の期日を経て結論が出されることが多いですが、不成立になれば当然、その時点では離婚は成立していません。
そこからさらに「離婚裁判(訴訟)」へと進むことになると、解決までの期間はさらに1年から2年ほど上乗せされることになります。
調停だけで終わるのか、それとも不成立になって裁判まで続くのか、この分岐点が全体の期間を決定づける最大の要素です。
不成立になりやすいケースと、その後の見通しを整理しました。
| 終了の形 | 想定される総期間 | 特徴 |
|---|---|---|
| 調停成立 | 半年〜1年 | 双方の譲歩により話し合いで解決する |
| 不成立で終了 | 半年〜1年 | 離婚できないまま、一旦手続きが終了する |
| 不成立 → 裁判へ | 1.5年〜3年 | 裁判官が判決を下すまで争いが続く |
離婚調停はあくまで「話し合い」の場ですから、強制的に結論が出るわけではありません。
期間を短く抑えたいのであれば、不成立になって裁判へもつれ込む前に、調停の段階で何らかの妥協点を見出すことが現実的な選択となります。
裁判になれば費用もかさみますし、精神的な消耗も激しくなります。
「どこまでなら譲れるか」というデッドラインを自分の中で決めておき、調停の限られた回数の中で最大限の努力をすることが、早期解決への近道と言えるでしょう。
離婚調停の期間と平均的な流れの総括
- 平均期間は6〜7か月で、約半数が半年以内に終了する
- 1年以内に終わるケースが約9割を占めている
- 調停期日は月に1回のペースで、合計3〜5回が一般的
- 申立てから最初の話し合いまでは1〜1.5か月かかる
- 調停成立後も戸籍反映までに数週間から1か月程度必要
- 親権や面会交流に争いがあると調査に時間がかかり長期化する
- 多額の財産や隠し財産の調査は期間を延ばす大きな要因
- 欠席や延期が重なると開催間隔が空き1年を優に超える
- 感情的な対立が激しいと合意できず不成立のリスクが高まる
- 早期解決には事前準備と歩み寄りの姿勢が不可欠である
よくある質問
- 離婚調停の期間を少しでも短くする方法はありますか?
-
あらかじめ財産目録などの資料を完璧に揃え、争点を整理しておくことが有効です。また、相手方と事前に話ができる状態なら、譲歩できる条件をすり合わせておくと、調停委員との話し合いがスムーズに進み、回数を減らせる可能性があります。
- 相手が調停に来ない場合、期間はどうなりますか?
-
相手が正当な理由なく欠席し続けると、話し合いが進まないため2〜3回で不成立として終了することが多いです。この場合、期間は半年程度で終わりますが、離婚は成立しないため、解決のためにはさらに数年かかる裁判を申し立てる必要が出てきます。
- 仕事が忙しくて月1回のペースで出席できない場合はどうすればよいですか?
-
弁護士を代理人に立てることで、本人が仕事で出席できない時も代わりに手続きを進めることが可能です。ただし、最終的な合意(成立)の際には本人の出席が原則として求められるため、完全に一度も行かずに済むわけではない点に注意しましょう。

